ガーベラのつぼみ

K二丁目

本の感想と、日常と。

『夜は短し歩けよ乙女』を読んで

 2017年4月7日、アニメーション映画が公開される、森見登美彦によるベストセラー小説、「夜は短し歩けよ乙女」。Amazonでしきりに出てくるので、読んでみようかと、すぐに購入ボタンをクリック。

『夜は短し歩けよ乙女』(よるはみじかしあるけよおとめ)は、2006年11月に角川書店より出版された森見登美彦による小説。

第20回山本周五郎賞受賞作品。第137回直木賞候補、2007年本屋大賞第2位。2017年2月時点で累計売上130万部を超えるベストセラーとなっている。

京都大学と思われる大学や周辺地域を舞台にして、さえない男子学生と無邪気な後輩女性の恋物語を2人の視点から交互に描いている。諧謔にあふれる作品で、ときに現実を逸脱した不可思議なエピソードを交えている。古い文章からの引用が多い。タイトルは吉井勇作詞の『ゴンドラの唄』冒頭からとられている。

湯浅政明監督によりアニメーション映画化され、2017年4月7日に全国公開予定。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%9C%E3%81%AF%E7%9F%AD%E3%81%97%E6%AD%A9%E3%81%91%E3%82%88%E4%B9%99%E5%A5%B3

 独特な言い回しの文章に、読み方が難しい単語が散見されるが、決して読みにくいということはなく、むしろ軽快に読み進めることができた。単純に、面白い。そして、今の季節のような、春の陽気な天気の下で、京都の花見でもしたくなる、そんな気持ちが読後に沸いた。ただ少し違和感なのは、京都が舞台でありながら、登場人物の口語は京都弁ではなく、標準語であるところだった。京都に一度しか言ったことがなく、地名にも明るくない私は、京都であることを忘れてしまうときすらあった。

 

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 主人公達が在学する大学は京都大学かもしれない、ということを鵜呑みにすると、舞台は京都駅と京都大学の間に位置していることになる。中心に流れる川は鴨川だ。私が一度だけ行った京都は夏の終わり頃で、伏見稲荷や清水寺を堪能し、心地よい疲労感のもと鴨川を横目に冷えたビールを頂いた夜はまさに感無量といったところだ。

 

『夜は短し歩けよ乙女』、一風変わった京町での青春を味わうには、十分な一冊だった。